- ブースターが欲しい!
- 定番の歪みが欲しい!
- なんかいい感じにソロで使える音が欲しい!
物欲がぶっ壊れてる僕はいつもこんな事ばっかり考えています。
みなさんにも当てはまる項目はないでしょうか?
クランチにブースターを足してゲインを稼ぐのか、マーシャル的な歪みにクリーンブースターを足して音量を持ち上げるのか、はたまた歪みに更に歪みを足すのか・・・
歪みペダル選びっていうのは人によって千差万別。本当に難しいものです。
という事で、今回は定番中の定番ペダル、Ibanezの「TS9」をおさらいしてみましょう☆
改めて弾くとやっぱり良いですよ〜
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TS9の概要
それではチューブスクリーマーことTS9の概要についてお話したいと思います。
オーバードライブの草分け的存在
1970年代後半にTS808が発表されたのがチューブスクリーマーの長い歴史の始まりです。
BOSSのオーバードライブやMaxonのOD808と並ぶ代表的な歪みペダルの1つですよね。
細かい説明は省きますが、当時としては革命的なペダルだったんじゃないかな?
と思います。
数々のフォロワーを生んだ特徴的なサウンド
チューブスクリーマーの特徴でもある
- ミッドが持ち上がる
- コンプレッションが掛かる (音の粒が均一になる)
これらの特徴を生かしてソロ時のブースターとして広くプレイヤーに普及されることになります。
現在でも「TS系」と呼ばれるような亜種ペダルが数多く存在するいわばエフェクター界のラーメン二郎。二郎系ペダルは世界各地で開発製造されています。
ちょっと前はKeeleyなどのTS9を改造したペダルが流行ってましたよ〜
シンプルなコントロール類
TS9で操作できるノブは以下の3つです。
- ボリューム
- ゲイン (歪みの量)
- トーン
たった3つ!?
そう、3つだけ。でも設定できる幅は意外と広いよ
トーンを時計回りに回せば高音や中音が際立つ設定になります。
ゲインは要するに「ギター本体から拾う情報量」。情報量が多いと過入力になり歪みとなってアンプから音が出る仕組みです。
TS9の魅力
ざっくりTSについてお話させて頂きました。
ここからはTS9の魅力についてお話していきますね☆
ギターのおいしい所を押し出してくれる
ギターソロで重要な要素の1つが「音抜け」です。良いソロを弾いても聞こえなくちゃ意味がないですよね。
TS9はミッド(中音域)を押し出してバンドサウンドの中でギターがより聞こえやすいようにしてくれます♪
バンドで合わせるTSの良さが分かりやすいかな?と思います。
アンプを選ばない
スタジオに置いてあるアンプといえば大きく分けて3種類ですよね。
- Roland JC-120
- Marshall JCM系
- Fender Twin Reverb
TS9は、アンプの素性や歪みにあわせて柔軟に対応してくれます。
JC-120の場合
スタジオの超超超超超定番、JC-120通称ジャズコ。
好きな人は大好きだけど、多くの方が苦手意識を持っているかと思います。
「JC対策」って言葉が出来る位ですからね。
しかし、TS9を踏めばジャズコの出過ぎる帯域を抑えたうえで真空管アンプのようなコンプレッションを付加してくれます。
ブースターとしてだけでなく、音作りの「下地」としても使うことが可能です。
Marshall JCM系の場合
Marshall系はアンプで歪みが十分に作れてしまうので、ジャズコと違い「ミッドを目立たせるブースター」として使う場合が多いです。
アンプで少し歪む位の設定をしておいて、ギターを際立たせたいソロやメロディ部分にTS9を踏めば一気にギターの音を強調することができます♪
Fender Twin Reverbの場合
ジャズコともマーシャルとも特性が違うTwin Reverb。
マーシャルとは正反対で、アンプがほぼ歪まない代わりにめちゃめちゃ綺麗なクリーンサウンドを出すことが出来ます。
TS9を踏むことで、ソロやバッキング用の歪みを付加することが可能です☆
ただ、ソロ用の歪みとなるともう1台ブースターが欲しくなることもあるかもしれません。
スティービーレイヴォーンはFender系アンプにTSを2台使っていることで有名で、恐らく1台をクランチ歪み、もう1台をブースターとして使用していたのではないでしょうか?
スティービーレイヴォーンのTSの使い方は諸説あるのでここではあえて触れません。
ピッキングで音が大きく変わる
TS9の魅力の1つとして、ピッキングコントロールによってメロウな音からソロ向けの抜ける音まで幅広く変えられる点があります。
僕の使い方は、トーンを1時くらいに設定しておいてあとはピッキングの強弱によって音を変える方法です。
右手をより繊細に動かせるようになるし、ソロも一辺倒な弾き方にならずに済みますよ☆
TS808とTS9、どっちを買えばいいの?
厳密にはTS系はもっと沢山種類がありますが、一番悩む所は「TS808かTS9か」じゃないかな?と思います。
TS808については別途紹介したいなーと思っていますが、個人的には
- 太い音や甘い音が欲しい人はTS808
- 音抜けの良い音が欲しい人はTS9
かなりざっくりですが、この判断基準で選ぶのが分かりやすいと思っています。
もちろん、セッティングによってTS9で甘い音も出せるし逆もしかりです。
TS9のここは注意したほうがいい
TS9はエフェクター黎明期から存在する老舗ペダルです。それだけに、現在のペダルでは改善されているポイントをあえて残している所があります。
ここからはTS9の注意点についてお話していきます。
LEDがマジで見えない
TS9には赤色のLEDが搭載されていて、ON/OFFが見えるようになっているんですが・・・本当に見づらい。
エフェクターを真上から見下ろさないと全く見えない。ライブハウスやスタジオ練習だと2度見しないと分からないです。
はんだ付けが出来る人は、LEDをよく見える色のものに変更しておくと幸せになれます。
ペダルが踏みづらい
BOSSやMXRなど他のペダルは足で踏んだ時に明らかに「ONになりましたよ~」という確かな感触が伝わってきます。
一方でTS9はちょっと踏みづらく、「ONになった感」が希薄なので注意が必要です。
解決策はいくつかありますが
- 気をつけて踏む
- ボードを組んでいる場合は踏みやすい位置に置く
- スイッチャーを導入する
大体上記3点に集約されますが、一番安全なのは3番の「スイッチャーを導入する」です。
さいごに
今回はド定番の歪みペダル、チューブスクリーマー TS9についてご紹介させて頂きました!
ここまでの流れをまとめてみましょう。
- エフェクター黎明期からの老舗
- ギターの美味しい音域を出してくれる
- アンプを選ばない
- ノブが3つで分かりやすい
- ピッキングの強弱で音を変えられる
- LEDがほんっと見えづらい
- ペダルが踏みづらい
確かにLEDやペダルの踏みづらさはありますが、それ以上のメリットに溢れているペダルじゃないかな?というのが僕の意見です。
ピッキングの強弱で太い音から抜ける音まで自由に音作りできるし、アンプを選ばない有能さ。
個人的には「最初に通った道 & 戻って来る場所」みたいな故郷感溢れるペダルです。
みなさんも一度手に取って弾いてみてはいかがでしょうか?
それではまた。