エレキギターには大きく分けて2種類のタイプがあると思います。
- モダン系ギター
- ビンテージ系ギター
当たり前ですが、モダン系ギターは守備範囲が広くクリアな音色であることが多いですよね。
逆に、ビンテージ系ギターは見た目も音色も「ビンテージ」を再現するべく製造されています。
僕個人としては、ビンテージ系が好きですが…用途によってはモダン系ギターが必要になることもあったりします。
今日はモダン/ビンテージ系ギターの代表的なブランドや特徴と、どんなタイプのプレイヤーに合うのかご紹介します☆
プレイスタイルや場面に応じて、柔軟に考えた方がよりギター探しが捗りますよ♪
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モダン系ギターについて
それでは早速、モダン系ギターについてご紹介していきます☆
まず、代表的なモダン系ギターというと何を想像するでしょうか?
多分僕もみなさんも考えることは一緒ですよね(笑)
代表的なモダン系ギター
- Suhr
- James Tyler
- Fujigen (Expert系列)
- Paul Reed Smith
- Fender American Ultraシリーズ
上記のようなギターがモダン系ギターとしては有名どころじゃないかな?と思います。
モダン系ギターのメリット
では次に、モダンギターのメリットについてお話したいと思います。
DTMとの親和性が高い
多分モダン系ギターで一番のアドバンテージってここだと思う。
Suhrやタイラーは顕著で、DAW付属のアンシミュでもかなり良い音に追い込むことが出来るかな?と思います。
雑味が少なく、ローノイズである事が多いのでエフェクトも掛けやすいし音を積極的に加工しやすいですよね。
音抜けが良い
多数の楽器が入り混ざるバンドサウンドやレコーディングでの使用を前提に作られているため、音抜けはかなり良いです。
特にSuhrとかはミッドを中心に音作りして行きやすく、埋もれにくいしEQでなんとでもなってしまうので本当に懐が広いですよね。
ジャンルの幅が広い
ビンテージ系のギターだとある程度演奏するジャンルが限定される時があると思います。例えばメタル系のバンドにビンテージのテレキャスターを持っていくか?と想像すると、うん、まぁ持っていかないですよね。
多くのモダン系ギター、特にストラトタイプはSSHでピックアップが配列されているので、使い方としては
- リアのハムバッカーで歪ませてギターソロ
- リア x センターのハーフトーンでキレの良いカッティング
- ジャズ系の曲はフロントで甘い音
- センターピックアップでファンキーな単音カッティング
などなど、出来る事がとにかく多いです。
モダン系ギターのデメリット
では次に、モダン系ギターのデメリットについて考えてみましょう。
メリット/デメリットは確認してから買ったほうが幸せになれます
本格的な音を出しづらい
モダンとビンテージはしばしば対極の効果を生み出す事が多いです。
例えばあなたがバッキバキの黒人ブルースが好きなギタリストだとしたら、きっとモダンなギターは雑味が無さ過ぎると思います。
モダンギターの雑味の無さは良い所だと思いますが、人によっては要注意かな?と思います。
個性面で劣る
どうしても「お仕事」な感じのギターが多くて、幅広い用途に使えるのがモダンギターの特徴ですよね。
沢山のキャラクターを使い分けることが出来る一方で、個性ではどうしても劣ってくるかなと思います。
現に、SSHのストラトってたっっっっっっっくさんのメーカーが開発・製造を行っていますが開発コンセプトが似通っているのでどうしたって音の方向性も似てきますよね。
モダン系ギターに合う人・合う場面
あくまで参考ですが、個人的に思うモダン系ギターに合うプレイスタイルや演奏するシチュエーションについてお話していきますよ☆
宅録をメインに活動している人
前述の通り、モダン系ギターはPCとギターだけで音作りを完結しやすいです。
そのため、宅録をメインに頑張りたい方で、余程ビンテージ系ギターにこだわりがない人はモダンなほうを選んだほうが楽ができます。
サポート活動・バンド活動を頻繁に行う人
何か1点に振り切った活動(ジャズの仕事だけやる!とか)をしていない限り、モダンギターは対応範囲が幅広く、どのジャンルでも高得点を取りやすいです。
サポート活動となると、バンドメンバーやリスナーの要求に応じたプレイや音作りをする必要が出てくるので、James Tylerなどのモダンなギターを持つ理由がよくわかりますよね。
ギターでお仕事したい人
いろんなギタリストが居て、有名な人だとビンテージに行っちゃったりするので全てのプロギタリストに当てはまる訳ではないです。
しかし、特にSuhrは米国でも「お仕事ギター」として認知されているようですよ。
例えばPete ThornやRhett Shullも彼らのYoutubeチャンネルで
SuhrはWorking Guitaristにはぴったりだ!
みたいな事を言っていましたし、知り合いのレコーディングエンジニアからは
ローノイズが魅力でSuhrを使ったというお話をきいたこともあります。
TylerとSuhrは弾いた事ありますが、とても優秀で万能なギターですよ!
ビンテージ系ギターについて
ここまでモダン系ギターについてお話してきましたが、今度は真逆のビンテージ系ギターについてお話したいと思います。
代表的なビンテージ系ギター
- Fender
- Gibson
- Nash Guitars
- LSL
- ビンテージギター (当たり前)
上記のあたりがビンテージ系といえばビンテージ系なのかなと思います。
FenderやGibsonの場合は、Custom Shopがビンテージの復刻を担っていますよね。(Road Wornなどをのぞく)
ビンテージ系ギターのメリット
それではまず、ビンテージギターを持つメリットについてご紹介です☆
本格的な音が出せる
当たり前ではあるんですが、例えばFender Custom Shopの60’s ストラトを買うとしたら、期待されるのは
- 綺麗な「鈴鳴り」と描写されるハーフトーン
- 攻撃的で音抜けの良いリアシングルコイル
- 甘いフロントシングルコイル
こういった、ビンテージギターの音を踏襲した音色です。
なので、当然より本格的で昔ながらの音が出しやすいです。
見た目がかっこいい
とんでもなく主観的な話ですが、レリック加工されたカスタムショップはもちろん、経年で塗装が剥がれてきたビンテージギターって滅茶滅茶かっこよくないですか?私だけ?
ギタリストって結構見た目を大事にする生き物な気がするので、ビンテージ的なギターってやっぱりかっこよく写るんですよね。
その最たる例が「レリック」ですよね
ビンテージ系ギターのデメリット
ビンテージ系ギターは往々にしてかっこいい。それはもうとても。ただ、デメリットも当然ながら出てきます。
値段が高い
Fender Japan等なら比較的安く手に入りますが、本格的なビンテージ志向のギターは大体価格が高いです。
Fender CustomshopやGibson、それ以外にもLSLやNash Guitarsなど、ビンテージ志向のギターって当たり前のように30万円を超えることが多いです。。
やっぱりここがボトルネックになっちゃいますよね。。
ジャンルが限定される
ビンテージ系ギターは、特にブルースやジャズ、ファンクなど昔ながらの音楽には当然マッチしやすいです。
一方で、ポップスや最近の音楽を演奏しようとすると雑味が出過ぎるという点が懸念されます。
良くも悪くもアクの強い音が出るので扱いに困る場面もあるかもしれません。
弾きづらい
モダン系ギターはネックポケットが加工されていたり、セットネックだったりハイポジションの演奏性に優れています。
逆に、ビンテージ系ギターはエレキギターが設計開発された当初のデザインを踏襲していて、モダンな利便性は当然考慮されていません。
なので、演奏のし易さはモダン系に軍配が上がるかな?と思います。
ビンテージ系ギターに合う人、合う場面
ビンテージ系ギターが合う場面やプレイヤーについて考えていきましょう。
ジャンルがはっきりしている人
例えば
ブルース大好き!セッション大好き!
みたいな人の場合は、間違いなくビンテージ系ギターを買ったほうが幸せになります。
ジャンルがはっきりしているのはそれはそれで求める機材もはっきりし易いので、そういうプレイヤーはモダン系ギターはあまり気にしなくてもいいかも?
ギターアンプを録音出来る環境がある人
モダン系ギターの欄で少しお話しましたが、ビンテージ系ギターはライン入力してDAWに取り込んでも良さをフルに発揮しづらい側面があります。
なので、例えばフェンダーアンプやマーシャルなど、真空管アンプが家にあって、かつアンプの音をしっかり録音できる環境がある人は間違いなくビンテージ系ギターを選ぶといいかな?と思います。
日本の住環境を考えると、なかなかレアかな…
低予算でおすすめギター
ここからは、5〜15万円を目処の低予算でオススメのギターを紹介しますね♪
モダン系ギター
PRS SE24
ポールリードスミスはモダン系ギターの代表格の1つですが、その中でもSEシリーズは安価に手に入りやすいギターです。
- ハムバッカー x 2搭載
- ハイフレットまで操作性 ◎
- コイルタップ機能搭載
- ハーフトーン完備
と、かなり便利なスペックになっています。
SE22とSE24がありますが、SE24の方がよりモダンな仕様かな?末尾の数字は最大フレット数です。
Yamaha Pacifica 612
国産ブランド、バイクでもおなじみのヤマハから出している「パシフィカ」シリーズはコストパフォーマンスに優れたかなり良質なモダン系ギターの一つです。
- SSHピックアップ配列
- セイモアダンカン ピックアップ標準装備
- Wilkinson 6点支持ブリッジ
- コイルタップ機能搭載
これらの機能があるのに最高級の「pacifica 612」でも6〜7万円で買えちゃいます。正直、僕だったら間違いなくパシフィカを買います。
Fender Made in Japan Modern Stratocaster
少し予算は高いですが、Fenderからリリースされたまさに「名は体を表す」モダンギターです。
- マグナムロック
- 2点支持トレモロ
- ヒールカット
- SSH 配列
- ノイズレスピックアップ
おおよそモダン系ギターに必要なスペックは全て踏襲しているんじゃないかな??と思います。
予算との折り合いさえつけば、スペック的には申し分ないと思います☆
ビンテージ系ギター
Squire Classic Vibe
Fenderの廉価版ブランドの「Squire」ですが、侮るなかれ。
Classic VIbeシリーズなかなり真剣にビンテージ系ギター直系のギターが製造されています。
- 50〜70年代のボディカラーを復刻
- 6点支持サドル (ストラト)
- Fender スペシャルデザインピックアップ
- 4〜5万円で買える(!?)
などなど、Fender一族の音を踏襲した仕上がりになっています。
楽天やアマゾンにはあまり置いていないですが、サウンドハウスで買うと安いですよ〜!
Fujigen NST
FujigenといえばExpertシリーズなど、モダン系なコンセプトのギターがフィーチャーされることが多いですよね。
しかし、ちゃんとビンテージ志向のギターも作っています。
こちらのギターも、基本的なスペックはビンテージに寄せており、ビンテージ志向のギターにしては珍しく8万円台で買えちゃいます☆
Tokai AST シリーズ
こちらもフジゲンと同様、国産ブランドのトーカイから出ている「AST」シリーズ。
- Tokai オリジナルVintageピックアップ搭載
- 8万円前後で購入可能
- 6点支持トレモロ搭載
さいごに
今回はモダン系とビンテージ系ギターのメリットやデメリット、オススメのギターについてご紹介させていただきました☆
気になるギターが見つかったり、ギター探しの参考にしていただけると嬉しいです☆
それではまた。
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