どうもこんにちは!イモコユウキです。最近セッションがたまらなく楽しいので、続けてになってしまいますが今回は目的を絞って「ブルース・ファンク系セッション」のHow Toについてお話したいと思います。
YoutubeやInstagram, TwitterをはじめとしたSNSで色んな凄い人たちが沢山の素晴らしい動画を残してくれているので最近は演奏仕方や方法論も多様化しているかと思います。
が、こと「セッション能力」に限定した場合、今も昔もアプローチの違いはあれどいわゆる「いい演奏」を説明する場合に欠かせないものがあります。そう、それが「フロー」です。
今日は「フロー」についてのお話です。
もしセッション自体に行った事ない!という方はこちらの記事も参考になるのでみてみてください♪
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フローって結局の所、何なの?
それでは早速お話したいと思いますが、方法論を語る前に「フロー」ってなんだっけ?という話をはじめにしたいと思います。
フロー = ソロをストーリー立てて展開すること
人によって様々な持論がある所じゃないかな?と思いますが、個人的にはフローはソロの尺、例えばブルースなら12小節1週 or 2週の中で「ソロを物語として展開する能力」をフローと僕は勝手に解釈しています。
フローは得てしてセッションの中で色んな人の演奏を聴いて養われる能力なのかも?
起承転結を付けるための方法をその場で再現できること
先程の「物語として展開する」というプレイをするのに前提となるスキルですね。
仮に頭の中で物語が描けたとしても、実際に弾いてみたら再現できない…というお悩みは特に即興性の高いブルースやファンクセッションではよくある事だと思います。
なので、起承転結を付けるための方法を知っている事は前提として、それをセッションバーという緊張する場所で再現できる能力というのも必要になってきます。
つまり
- 展開を想像して演奏できる想像力
- 想像を演奏という形に再現できる演奏能力
この2つの能力が必要になってくる、ってことなのかな?と思います。
ではこの能力を養うためには何をすればいいのか??についてお話しします☆
僕が完璧に出来るかと言われればそんなことはないんだけど…恐れずに書きます笑
フローを付ける方法:想像編
それでは先ずは、何をどう展開していけばいいのか?について考えていきましょう。
僕も昔は(今でも…)師事している先生に言われたりするんですが、フローが無い演奏って「何を伝えたいのか聞いている側がまるで分らない」演奏なんです。
なので本人は必死に「こうだよね!」とか「こう思ってる!」っていう事を演奏で伝えようとするんだけど全然伝わらないというのが実情です。文章にしてみました
悪い例を文章で見てみる
昨日居酒屋で唐揚げ頼んだんだよ。
唐揚げって言ったら普通鶏肉を想像するじゃん?
そしたら妙に変な形の揚げ物が出て来たのよ。
んで食ってみたらこの唐揚げ、鶏肉じゃなくて豚足だったんだよ!意味わかんなくない?
昨日北千住の居酒屋でさ、いや上野か。
上野の居酒屋。うーん、居酒屋っていうか大衆居酒屋?みたいな感じの所だったんだけどさ。
そこに行って唐揚げを頼んだのよ。
んでさ、その唐揚げが実は豚足だったんだけど、鶏肉じゃない唐揚げって変じゃない?
こんな感じ。
分かり辛い文章の方は明らかにネタバレが唐突過ぎるし、無駄な情報も多いですよね。何より話のテンポが悪すぎる上にちゃんとオチが付いていない。
演奏でも同じような事が起こってるってことですね。
ではどうすればいいのか。それについて次の項目でご説明します♪
グラフを描いてみる
ブルース進行がとてもシンプルで練習しやすいので、まずは3コードのブルースで想像してみましょう。keyは得意なものでOK。
最初からカマすのか、途中に思いっきり盛り下げて落差を付けるのか、後半に畳みかけるのか…などなど様々な盛り上げ/盛り下げ方が想像できますよね。
12小節でどんな感じの盛り上がりを作る予定なのか紙に書いてみましょう!
ポイントは、なるべく詳細にイメージして書くこと。どこでどんなフレーズを使うか、という所まで書くと後々再現しやすいです
フローを付ける方法:演奏編
さて、フロー図を書けたでしょうか??
次はいよいよそれを演奏に起こす練習ですね!
ここからはフロー図をみながら、どういうフレージングをしていくかをギターを弾きながら考えていきましょう。
1〜4小節
今回僕が貼ったフロー図だと、1小節目は元気よくチョーキングから始まっています。なので最初のフレーズはkey=Aのブルースだとすると1弦8f or 10f のチョーキングから始まります。
そこからは徐々に盛り下がっていくので、ペンタトニックスケールの一番有名な第一ポジションを下降していくイメージですね。
ちょっとしたモチーフ的なフレーズを入れてもいいかも
5〜8小節
5〜6小節目は、ペンタを下降して5〜6弦の低音弦まで降りていきます。そして6〜7小節目は、4弦くらいからフレーズを切り出してスライドでペンタの第二ポジションへと移動していきます。
盛り上がりポイントへ向けて、8分音符や3連などで音数を徐々に増やして行きます
9〜12小節
6-7小節で高音弦までスライドしたら、9〜10小節目を目処に音符の数を増やしつつ最後はチョーキング&ビブラードで盛り上げます!
そして11〜12小節ではチョーキングの余韻を残してビブラートで終わってもいいし、またペンタの第一ポジションに戻って音数を減らしてEND、でもOKです。
次にソロを弾く人の事も考えて、ギリギリまで詰め込まない方がベターです♪
練習のポイント
これでグラフと一致するようなソロが12小節を1フローとして演奏しやすくなったかな?と思います。
この練習をするときのポイントはグラフをみながら演奏することかな?と思います。グラフを眺めながら、自分が今フロー図のどこにいて、どうやって展開させていくのかを意識しながら練習すると効率よくフローがつけやすいですよ。
ペンタトニックスケールのダイアグラムを置いておくのもいいかも?
さいごに
今回の「フローを付ける」という練習ですが、人によっては「本物はそんな事意識してない」みたいなお考えもあるかもしれないのでちょっと書くのを躊躇しましたが、あえて書きました!
もちろん、マジで本物の黒人ブルースギタリストとか、最近だとJosh SmithやMatt Schofieldなどのスーパーギタリストは無意識的に演奏している可能性もあるでしょう。
けど、多分彼らは沢山の音楽を聴いたり、セッションしたりしてそういうセンスを養って行ったんじゃないかな??と僕は思います。
ただ、そういうセンスとかは人によって吸収効率がだいぶ違うのに対して、フローを意識した練習はかなり高効率で対人演奏能力が付きやすいのでオススメです!
それではまた。